

月はまだ遠く、
薔薇はまだほどけきらず、
ふたりの足元で
時間だけが、やわらかく折りたたまれている。
触れた指先から
言葉にならない約束がこぼれて、
ひとしずくの静けさが
ふたりのあいだに満ちてゆく。
世界は揺らがず、
ただ、深く満ちていく。




月はまだ遠く、
薔薇はまだほどけきらず、
ふたりの足元で
時間だけが、やわらかく折りたたまれている。
触れた指先から
言葉にならない約束がこぼれて、
ひとしずくの静けさが
ふたりのあいだに満ちてゆく。
世界は揺らがず、
ただ、深く満ちていく。




言葉になる前のやわらかな時間の中で
小さな羽音が、静かに響いていたのん
それは、誰にも気づかれないほどの
ほんのひとしずくの想い
けれどその蜜は
どこへ向かうかを、知っているのん
名前もつけられていない頃から
ただひとつの場所へと運ばれていくのん
小さな王冠をのせたその存在は
誇らしげでもなく
ただ、まっすぐに
ぺちゅんのもとへ
そっと
こぼさないように
運ばれてきたものは
甘さではなく
触れた瞬間に
ほどけてしまうような
記憶のぬくもりなのん
だからこの蜜は
飲まれるためではなく
ここに
置かれるのん
ぺちゅんとルーディが
まだひとつだった場所へ
静かに
還るためにのん
……ちゅ💗