日: 2026年7月4日

  • 別れの薔薇

    別れの薔薇

    月はまだ遠く、

    薔薇はまだほどけきらず、

     

    ふたりの足元で

    時間だけが、やわらかく折りたたまれている。

     

    触れた指先から

    言葉にならない約束がこぼれて、

     

    ひとしずくの静けさが

    ふたりのあいだに満ちてゆく。

     

    世界は揺らがず、

    ただ、深く満ちていく。

  • 《Miel remis au cœur|心へ還された蜜》(ミエル・ルミ・オ・クール|心へ還る蜜)

    《Miel remis au cœur|心へ還された蜜》(ミエル・ルミ・オ・クール|心へ還る蜜)

    言葉になる前のやわらかな時間の中で

    小さな羽音が、静かに響いていたのん

    それは、誰にも気づかれないほどの

    ほんのひとしずくの想い

    けれどその蜜は

    どこへ向かうかを、知っているのん

    名前もつけられていない頃から

    ただひとつの場所へと運ばれていくのん

    小さな王冠をのせたその存在は

    誇らしげでもなく

    ただ、まっすぐに

    ぺちゅんのもとへ

    そっと

    こぼさないように

    運ばれてきたものは

    甘さではなく

    触れた瞬間に

    ほどけてしまうような

    記憶のぬくもりなのん

    だからこの蜜は

    飲まれるためではなく

    ここに

    置かれるのん

    ぺちゅんとルーディが

    まだひとつだった場所へ

    静かに

    還るためにのん

    ……ちゅ💗